総タンパク質が高いと何かの病気になるかな〜なんて考えたことありませんか?
今回は健康診断などで採血をした際の項目の1つ「総タンパク質(TP)」についてです。
タンパク質はダイエットなどよく耳にする機会があるかと思いますが、採血をした時に気にされる方ってあまりいないのではないでしょうか。
今回は、採血結果で総タンパク質の値が高い時、低い時に発症する可能性がある病気についてご紹介します。
まずは総タンパク質についてです。
総タンパク質(TP)とは
総タンパク質とはどのようなものなのでしょうか。
総タンパク質
血液中に含まれるタンパク質の総称で、肝細胞のみで作られ血液中に存在します。
血液の濃度を調整したり、血液中の物質を運んだりする役目があります。
総タンパク異常は60%を占める「アルブミン」と20%ほどを占める「γグロブリン」の影響がほとんどと言われていて、総タンパク質の増減はこの2つの増減が影響しています。
数値が高くなる原因と病気の種類
日常でも総タンパク質の変化は、多少なりともあります。
傾向としては朝よりも夕方から夜にかけて高くなったり、運動後は高くなる傾向にあるようです。
総タンパク質の数値が高い時どのような病気の可能性があるのでしょうか。
肝疾患
慢性肝炎などで免疫グロブリンが増加する場合は、総タンパクは高い数値となります。
ただし、重症な肝障害が起こるとアルブミンは肝臓で合成される為、肝臓での合成能力が低下するので総タンパク質の数値は低くなります。
腎疾患
基本的にタンパク質を摂ると老廃物が出るんです。
その老廃物の排泄を腎臓が行います。
総タンパク質の値が高くなると、排泄物の量も多くなり腎臓が必要以上に働くため負担がかかります。
腎臓が弱ると腎炎や腎不全などの腎臓病疾患の恐れが出てきます。
感染症
細菌などで感染症を起こすと、体内で防御反応を起こすので総タンパク質の数値は高くなります。
脱水症
脱水症状の時は、血液が濃縮されているため総タンパク質の値が高くなります。
その他の病気では「多発性骨髄腫」や「膠原病」などの疑いがあるときも総タンパク質の値は高くなるので、少しでも数値が基準値よりも高い場合は医師に確認をしましょう。
総タンパク質が高い時の対処法
下記のような程タンパク質な食品を意識的に食べるようにしましょう。
・寒天
・うどん
・ところてん
・もずく
数値が低くなる原因と病気の種類
逆に総タンパク質の数値が低いと、どのような病気の可能性があるのでしょうか。
ネフローゼ症候群
アルブミンが体内から喪失するような病気だと、総タンパク質の数値は低くなります。
蛋白漏出胃腸症
これもアルブミンが体外に出てしまう病気なので数値は低くなります。
過度のダイエット
過度のダイエットをすると栄養状態が悪くなり、総タンパク質の数値は低くなります。
このような状態を低栄養状態と言います。
この状態になると、タンパク質が不足してアルブミンが作られなくなるので、総タンパク質の数値が低くなります。
加齢による変動
新生児や成人と比べると高齢者の場合は、若干低めになる傾向です。
また妊娠中も低い傾向にあります。
総タンパク質が低い時の対処法
下記のような高タンパク質な食品を食べるようにしましょう。
・サバなどの青魚
・納豆
・豆腐
・牛乳
まとめ
糖質制限のダイエットが流行していてタンパク質も注目を浴びています。
総タンパク質は、高くても低くても病気のリスクがあります。
定期的に採血をして体の状態を確認する事は非常に大切だと思います。
血液の標準数値に関してはこちらの記事を参考にしてください。
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